多摩動物公園の見所とおすすめ撮影スポット
公開日:
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最終更新日:2014/07/05
撮影・画像加工
先日東京に出る用事があったので、ついでに多摩動物公園に行ってきました。新宿から約一時間と関西在住者からするとちょっと気合いがいる距離ですが、それでも行って良かったと思える素晴らしい動物園だったので、僕が「ここは見ておくといいなぁ」と思ったところをご紹介します。
撮影機材は「Canon EOS Kiss X5」と「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」(キットレンズ)、昆虫館のみ「TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」(通称タムキュー)を使用しました。
せっかくだから全部回りたい
事前にサイトで下調べをしたんですが、公式サイトに園内を回る「おすすめコース」が紹介されていました。今回は初めての訪問なので、どうせなら全部回りたいと思い「見よう!歩こう!楽しもう!TAMA ZOO ぐるっと1周1万歩」というコースをベースに観光してきました。
園内は全4エリア
マップを見ると分かる通り、園内は「アジア園」「アフリカ園」「オーストラリア園」「昆虫園」の4つに分けられています。生息地別に展示場所を分けられているのは、広い敷地を持つ多摩動物公園の特色のひとつ。コースに沿って順に回ってみました。
昆虫園は見応えたっぷり
動物園のレポでいきなり昆虫というのも何なんですが、めちゃくちゃ見応えがありました。ここは「昆虫生態園」と「昆虫館本館」の2つの建物があるんですが、虫が苦手でなければ是非両方回ってください。
昆虫園は蝶が舞い踊る楽園
まずは「昆虫生態園」。導入部分に色々な昆虫やトカゲの展示があるんですが、ここのメインは何と言っても蝶の生態展示。広い館内に所狭しと植えられた様々な植物、その花の蜜を吸う大量の蝶に圧倒されます。
蝶の同定は全く自信がありませんが、パッと見ただけでも十数種類の蝶がいた様です。
そこら中で吸蜜しているので、逆にどこに狙いを絞っていいのか迷うレベル。
昆虫館本館は珍しい昆虫の宝庫
隣の昆虫館本館では、ゲンゴロウなどの水生昆虫や世界各地のゴキブリなどが展示されています。その中でも目玉と言えるのがハキリアリとグローワーム。
ハキリアリの展示はいくつかの槽を繋げ、端に葉っぱが置かれていました。それぞれの槽を育成巣やゴミ捨て場など、ハキリアリのスの使い分けが観察できる展示になっていました。
グローワーム(ここではヒカリキノコバエの幼虫)は光がほとんど入らない暗室で飼育されていて、発光の様子が観察できます。撮影禁止なので写真はありませんが、夜空を眺めている様でとても綺麗でした。
カリキノコバエ(光茸蝿)とはハエ目(双翅目)キノコバエ科ヒカリキノコバエ属に分類される昆虫の総称である。この幼虫は青白い光を発するため土ボタルとして知られており、オーストラリア、ニュージーランドなどで洞窟観光資源の一つとされ、観光分野(ツアーパンフレット、ツアーサイトなど)でもそのように表記される。
wikipedia
アフリカ園は動物園の花形でいっぱい
コース通りに進むと、次はアフリカ園に入ります。ここではライオンやチーター、アフリカゾウやキリンといった大型獣がたくさん。これぞ動物園といったエリアです。
世界初のライオンバス
ライオンバスというのは、ライオンが放し飼いにされているエリアをバスに乗って間近で見よう!というものなんですが、何とこの展示方式は多摩動物公園が世界で初めて始めたそうです。イベントは終わってしまいましたが、今年で50周年とのこと。
バスに何か餌が付けられているのか、雄がしきりに舐めていました。
アフリカゾウの砥夢くんがかわいい!
アフリカゾウはアジアゾウより大型で気性が激しいらしく、国内でも飼育頭数はあまり多くありません。そんなアフリカゾウの5歳の子供、砥夢くん(とべ動物園出身)がやんちゃ盛りでとても可愛かったです。
向かって左が砥夢くん。右は推定38歳というチーキ。仲が良いのでてっきり親子かと思ってしまいました。
この2頭以外にも、推定49歳(国内のアフリカゾウでは最高齢だそうです)、雌のアコもいました。
キリンが多い
アフリカゾウのエリアを過ぎると、次は広々とした運動場に出ます。ここにはアミメキリンやグレービーシマウマ、シロオリックスがのびのびと闊歩しています。その中でもアミメキリンがめちゃくちゃ多い。飼育員さんの話を盗み聞きしたところ、11頭?いるそうです。すごい。
アジア園でワシ・タカなどを見る
アフリカ園のチンパンジーはスルーしてしまいましたが、次はアジア園。園内で一番広いエリア(正門もアジア園内)です。コースを辿ると何回か出入りすることになります。
フライングゲージはワシとタカでいっぱい
オーストラリア園に入る前のメインとなるフライングゲージ。ここにはオオワシやイヌワシ、オジロワシが多数飼育されていました。
一頭でぽつんと下界を眺めるオオワシ。
イヌワシの仲良し2匹。
タヌキが近い
フライングゲージからちょっと歩いた先に、ホンドタヌキの飼育場がありました。ここは柵など遮るものがなく、また脱走防止の堀の幅も狭いのでとても近くで観察できました。
コウノトリ繁殖中
木々で鬱蒼とした中、コウノトリが多数飼育されていました。案内板を見ると、コウノトリを自然に帰すプロジェクトで数を増やしているそうです。終盤になりますが、トキ舎でも子供のコウノトリが飼育されていました。
中盤、オーストラリア園
全約7kmの行程の半分くらいまで来ました。ここではコアラやカンガルー、ワラビー、エミューなどが見られます。
カンガルーの放し飼い
オーストラリア園に入ると、まずアカカンガルーの放し飼いエリアに入ります。ぐうたら寝ている姿が可愛い。
皆のアイドル、コアラ
しばらく進むと、コアラ館があります。単独の飼育館があるのはさすが人気の動物。
案の定就寝中。
高台にワライカワセミ
コアラ館を抜けてぐんぐん登っていくと、休憩所のそばにワライカワセミがいます。別種を含めて計3頭がケラケラ鳴いていました。
ちなみに、ワライカワセミの裏には東京が一望できるスペースが設けられていました。
再びアジア園
オーストラリア園を抜けて、アジア園に戻ってきました。すぐにいるのはオランウータン。ここではスカイウォークと名付けられた、高いところに張られたロープを器用に渡るところが見られます。運悪く僕は見られませんでしたが、代わりに運動場で遊ぶオランウータンが間近で見られました。
草を食んで遊ぶ雌のオランウータン。多分41歳のチャッピーさん。
隣の運動場では2歳のリキくんがおもちゃで遊んでいました。
ここはオランウータンの飼育頭数もとても多く、じっくり粘れば色んな表情が見られそう。
アジアゾウもいる
びっくりしたんですが、アフリカゾウ以外にもアジアゾウがいました。アフリカゾウに比べると牙が短く、また全体的に丸いフォルムで何となく温和そうな印象。ちょうどお食事タイムに出くわしました。
珍しいインドサイ
坂道を下っていくと、次はインドサイ。シロサイやクロサイよりも飼育頭数が少なく、国内3園でしか飼育されていないそうです。
インドサイの特徴は何と行っても鎧の様な皮膚の作り。たまたまフレーメンっぽい行動をしていました。
トキとサギを間近で見られる
次はぐぐっと正門近くまで下ってきて「ウォークイン・バードケージ」。様々なカモやガンなどがいますが、数が多くて目立っていたのはクロトキとクロツラヘラサギ。
毎日多くの人が訪れるからか、近付いてもあんまり警戒されませんでした。
珍種ヒマラヤタール
再び園の奥を目指して坂を上っていくと、ヒマラヤタールがいます。ヒマラヤ山脈に棲息するウシ科の動物だそうです。
雄と雌で分けられていました。繁殖数の調整でしょうか。
神の使いシフゾウ
そのままぐいぐい登れば、シフゾウの飼育エリア。中国の湿地に生息していたとされるシカ科の動物で、自然界では絶滅してしまったそうです。現在見られるのは、絶滅前にヨーロッパに持ち出されたものの子孫なのだとか。
角がシカ、頸部がラクダ、蹄がウシ、尾がロバに似ているが、そのどれでもないと考えられたことが名前(四不像)の由来という説がある。また、頭は馬、蹄は牛、体はロバ、角は鹿にそれぞれ似るが、そのいずれでもないことが由来との説もある。
wikipedia
ユキヒョウがかっこいい!
長かった行程も残り約2km。後は下るだけです。シフゾウを超えてすぐに見えるのはユキヒョウ。僕が見た時は2頭いたんですが、どちらもとても近い位置にいました。結構目も合わせてくれたので、もしかしたら人好きなのかも?
1頭は水飲み場(柵内に流れ込みがある)で水を飲んでいました。とてもいい被写体。
もう1頭は広い運動場にいたんですが、お客さんを眺めながらのんびりと休んでました。かっこいい…。
珍獣ゴールデンターキン
ユキヒョウとレッサーパンダを通り過ぎればゴールデンターキンのエリア。ウシ科の動物で、レッドリストに登録されている様です。カモシカやレイヨウ系、あるいは水牛の様な容姿ですが、単独でターキン属を構成する全くの別種とのこと。
ここもユキヒョウの様に水が流れ込んでいて、暑かったからかずっと流れ落ちる水を飲んでいました。
満足げな表情がキュート。
狼の群
ターキンと隣の珍獣シャモア(太い柵で写真は撮れませんでした)の次はオオカミ。飼育頭数も多く、運動場も広いため生き生きとした表情が見られました。
よくよく見るとそれぞれの個体の特徴があって、見ていて楽しい。
唯一の野生馬、モウコノウマ
オオカミゾーンのすぐ裏はモウコノウマ(蒙古野馬)の運動場。案内板によると、現存する唯一の野生馬だそうです。家畜馬とは染色体数が異なるため、混血はしないそう。
首元に表れるビッテルと呼ばれる斑で見分けるとのこと。
もぐらのいえが面白い
園内の南側の下り坂を下っていくと、全行程終了です。途中には様々なトキが飼育されるトキ舎やフクロウがたくさんいました。
正門に戻って気付いたんですが、マップを見ると「もぐらのいえ」を見過ごしていたのに気付き、急いで向かいました(この時点で午後4時30分頃)。
ここがすごく面白い。カワネズミやトガリネズミの展示ケースもあったんですが、部屋中網のパイプだらけ。アズマモグラとコウベモグラが部屋中を徘徊していました。写真では分かりにくいですが、運良く空中を散歩中のアズマモグラが見られました。
撮り易かった動物・エリア
そんなこんなで結局1人で午前11時から午後5時の閉園までビッチリ楽しんできました。その中でも、特に撮影が楽しかった動物・エリアは以下。
- 昆虫園
- アフリカゾウ
- タヌキ
- オランウータン
- ユキヒョウ
- ゴールデンターキン
近くで観察できることと人工物が写り込まない角度で撮影できることの2点を基準に選びました。後は個人的に好きな動物と。
6時間くらい園内で遊んできましたが、多摩動物公園はめちゃくちゃ広い。舐めてかかるとかなり疲れます。アップダウンも結構あるので訪問の際は是非歩き易い服装で。ただその分それぞれの動物の飼育頭数、飼育野の広さはちょっと他では見られないレベルだと思います(勿論サファリは除いて)。紹介しきれなかった動物もたくさんいますが、見応えたっぷりで、とても楽しめる動物園でした!
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